歩 い た 道
★荒子川公園とホームレス03.10.4                                                 
        
  今日は午前中から蒸し暑かった。
  こちらは、多少涼しいかと思ったが、やはり暑い。
  西駐車場より入り、ラベンダー園へ向う。
  さすがに、10月になると、ラベンダーの淡い紫の花はみられず、黒ずんだ青葉ばかりで、かすかな
  香りだけが残っていた。
  来年はシーズンに来ることにしよう。

  青葉を眺めてパークブリッジへ、橋を渡り、ガーデンプラザへ向う。
  サンクガーデンの草花が、ラベンダーの変わりに自分を向えてくれた。
  プラザの裏側へ廻ると、和風庭園があった。
  しかし、よく見ると庭樹の見本園だった。

  臨港線のガードをくぐり貫けると、誰か、焚き火を焚いている。
  左手の腕白広場では、子供達がたわむれていた。
  桜並木の下で、焚き火の人がラーメンらしき物を煮ているではないか?
  と、その瞬間、” 一杯食べて行きませんか? と声をかけられ驚く、
  ホームレス風の人であった。昼も済ましたばかりでもあり、断わる。
  すると、彼は、” 公園の小枝や、ごみを掃除している、最近警察がうるさくて、あんたは
  そうではないね” と、50歳過ぎのホームレスの人のようだ。

  そう言えば、公園西側の道路沿いに、それらしき青いテントを見かけた。
  こちらも急いでる訳でもなく、立ち話となる。
  彼もこちらの様子に、安心したのか、” この公園に何をしに? ”と問われ、更に ” 東からきた
  のだけど何処か判りますか?” と、東北なまりの言葉に、”福島かな?”と答えると、すっかり
  打ち解け、他愛の無い話が続いた。

  しかし、この様な生活になったのも、過去に深い事情があったのだろう。
  普段は不安な日々を送っているようで、久しぶりに話し相手に恵まれたと言うのか、満足そうな
  別れを告げた。

  それにしてもバブル崩壊後、ホームレスが増えている。
  世界第二位の経済大国と言うのに、弱者への対策が放置されている。
  マザーテレサは  ”人々の弱者への無関心程、罪なものは無い、また、弱者に無関心な国程
  居心地が悪く住みにくい” という。    確かに、最近貧富の格差が大きくなっている。
  昭和60年代、課税所得2000万円以上の人は50%の税率が現在は、37%と下がり、
  低所得層の人は、10%と相変わらず、又賃金も、パートへのシフト、リストラで切り下げられている。
  これじゃ格差が開く一方、日本も80年代前半までは、貧富の少ない良い国であった。
  これじゃ、デフレ社会はすさむ筈じゃ。

  ホームレスの事を考え歩いていたら、ボート池まで来ていた。
  先にフェニックスランドが見える。
   
  フェニックスブリッジを渡り、漸く島に上陸する。
  島は周囲が一周できるよう整備されており、エキゾチックな雰囲気である。
  若い二人のデートコースにもお奨めできる
  岬では、子供達が釣りを楽しんでいた。
  島を一回りし、ここまで凡そ1KM。
  帰りは川の東側を戻ることにする。
  こちらは、樹木が多く、陰があり暑いときは、ありがたい。
  林の中は遊歩道が整備され、気持がよい。
  また川の岸にも、道があり、桜の時期は夜間照明がされるのか電器が備えられていた。
  色々の木々の林をくぐり抜けながら、臨港線のガードにたどり着く、学校緑化園を覗くも、
  植え替え中で荒れていた。
  コースも終わりに近づき、桜の季節は、さぞ、素晴らしい風景が期待できるだろうと、それを
  楽しみに引き上げる事にした。
  それにしても、今日のウオーキングは政治に対する不信の一日だった。
  

向日葵と丈山苑 03.10.2

  以前、JAより榎前町(安城市)に、ひまわり畑の大きいのがあると聞いていた。
  雨による植付けの遅れや、何やらで、見ることが出来なかったが、やっと今回、実現した。
  豊明インターより国道23号線を南下、榎前町東を右折して、直ぐに右方向に黄金色が見えてきた。
  何日の間にか、小さな苗が、僅か一ヶ月余りで、これだけの物に成長するとは?、驚きである。
  畑の近くに、八剣神社(榎前町)があり、その前の空き地に車を止め、見学することにする。
左フェニックスランド
   植えつける所は、年により、多少変わるとの事。
   黄色と緑とバーントアンバーの交じり合い・・・・・しばし見とれる。     
八剣神社
カメラを持った見学者がやはり来ていた。 この人達も同じ様に待っていたのかと思うと
なんとなく、親近感が湧いてくる。
我々も、彼人と同じ様にカメラを撮る。
10月の光は、ひまわりには、少し不似合いかな?
畑を一周し、丈山苑へ行くことにする。

農道のような道を南下すると、直ぐに着いた。
車を降りると、苑らしい、こんもりとした茂みが見えた。
やはり、京都の詩仙堂をモデルにした雰囲気である。

     
丈山苑
こちらが入り口
木戸銭を払って、中に入る、抹茶付きで300円、街場とは違う安さ。

(こちら和泉町は、石川丈山の生まれ故郷で、代々松平家に仕えていた。
大阪夏の陣での軍律違反で、蟄居となり、武士を捨てて藤原惺窩に、師事し
儒学者として身を立てるが、その後、漢詩人となり、風雅の世界を楽しみ一乗寺
詩仙堂で亡くなる。)

庭園から見た詩仙閣。
深い軒、楼を担いだ大屋根をもち、庭園に佇む、ような感じ。








周囲は回遊式の庭園と枯山水を組合した落ちついた雰囲気で、こういう雰囲気で
抹茶を頂くと、丈山が羨ましい。
恐らく、彼は武士を辞めて、この様なところで、詩歌に楽しんだ人生には、蟄居の
身だった、とはいえ微塵の悔いも無かったのであろう。
”人性終わり良ければ全て良し” とは彼の一生のようだ。
今日は、在りし故人の心を、思いばかっての一日となった。
               
   安城市榎前町
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